飲食店を経営するにあたって、料理を作ることはもちろん
レシピ開発に力を入れるのは必然のことでしょう。
なんなら新しいレシピを開発していくのが楽しいから
お店を経営しているシェフの方もいますよね。
そんなレシピ開発ですが楽しい部分もあり、
はたまた店舗の存続にも関わるような部分でもありますよね。
イメージや狙っているお客さんの層に影響します。
ターゲットとしている客層にマッチしていないメニューや
「必要なメニューが足りていない」
「不要なメニューが多い」
といった状況は避けたいものです。
今回は、個人経営の飲食店のレシピ開発のやり方と4つの重要なことをまとめました。
Contents
必要最低限のメニューは絶対に欠かさない
そもそも初回の来店時にお客さんの心をつかむことができなければ、
リピートしていただいたり、口コミやSNSでの拡散は見込めないでしょう。
それどころか、良い評価を得られなければ、
ネット上の口コミや評価が低くなる危険すらあります。
現代社会で、ネットレビューは高確率で重要視される傾向があるため、
お店の印象を決めるメニューのラインナップには気を配る必要があります。
安心感のある定番なメニューが用意されていて、
なおかつオリジナルの要素(トッピングなど)があると、
お店の看板メニューになってくれるかもしれませんよね。
新しいメニュー作りに必要な4項目
最近では意識しなくても感覚的に考えるようになってきまいますが
新しいメニューを開発する上で欠かせない項目は大きく分けて4つあります。
- コンセプト設計
- ターゲットの客層設定
- 臨場感溢れるタイトル付け
- インパクトのある見た目の構想
自分の作りたいメニューが、
必ずしもお客さんの求めているものだとは限りません。
お客さんが求めているものを、できるだけ明確に仮定し、
そこに自分の技術を照らし合わせていくことが、お店の売上に影響を与えます。
という思考も大切でしょう。
ビジネス用語ではマーケットインとプロダクトアウトなどと言ったりしますが
お客様の気持ちやニーズを予測して求められているものを開発していくのが
マーケットイン
自慢の一品を一つのブランドとして広げていきたい
こちらがプロダクトアウト
マーケットインが得意な人もいれば
プロダクトアウトが得意な人もいるので
自分がどちらのタイプなのか
どちら側が得意なのか
と言うことを明確にしておく必要があります。
どちらにせよ、最終的にお客さんに価値提供できる新メニュー開発が重要になってくるわけです。
コンセプトを固める
新メニューを開発する上で欠かせないもののひとつが、コンセプト設計です。
コンセプトを固めることで、
お客さんが自分の料理を食べてくれたときに
- どんな味わいを感じてほしいのか?
- どんな感情になってほしいのか?
といった方向性を決めることができます。
お客さんが最終的に到達する体験を想像しながら
そこにたどり着くまでに必要な食材や調理法を選択していきます。
コンセプトを設計するとき、
お客様が足りていない
「欲求の解消」
を中心に考えることが多いそうです。
お客さんが要望を紙に書けるようなシステムを採用し、
満たせていない欲求を探していきます。
一見、少数派のように見える要望であっても、
欲求レベルまで抽象化すれば、再度具体化したときに、
大勢のお客さんのニーズに答えられる場合もあるため、見過ごせません。
コンセプト設計の段階で、お客さんのニーズを外してしまうと、
どうしても消費者の気持ちを考えれていない
自己満足なメニューに仕上がることがあるため、
くまなく煮詰める必要があるわけですね。
ブレブレになってしまいます。
ターゲットとなる客層を意識する
次に、ターゲットとなる客層の想定です。
お客さんの年代や性別、生活スタイルなどによって求めているものも変化するため、
自分の店舗の商品とマッチしているかなど、慎重に考える必要があります。
ターゲットを決める方法は、常連さんに直接好きなメニューを聞いたり、
新規のお客さんが注文したメニューを完食しているかどうかなどを観察してみたり。
団体のお客さんが多い場合は
コース料理の充実に力を入れていれてみるなど。
ビジネス用語ではターゲット像のことをペルソナ設定とも言いますが
最初にターゲット像を明確にしておくことで
レシピ開発に限らず店舗作りや商品開発もやりやすくなっていきます。
自分のお店に来店してくださるお客さんの割合を種類分けし、
どの層を狙うかを決めます。
逆に、現在来店数の少ない層への開拓を
どのようにして行こうかと考えることもできます。
専門家に任せる方が良い場合もあります。
店全体のブランディングに関わる問題になるため、慎重に行いましょう。
メニューのタイトル
タイトルは語感を良くしたり、アクセントとなる一言を入れるだけでも印象が激変します。
完成度の高いメニューが完成したとして、注文が入らなければ意味がありません。
メニューを見たお客さんが思わず頼みたくなるタイトルや
今回は注文することはできなかったけど
今度来たときには注文してみたくなるような
タイトルにしてあげると間接的にリピート率の底上げにも繋がりますよね。
例えば
ハンバーグ
↓
オーブンでじっくり焼き上げる、肉汁たっぷりハンバーグ
調理法と料理の温度感をイメージさせることができます。
枝豆
↓
シェフが産地からこだわった厳選枝豆
しかし、注意しなければならないのは、
タイトルにインパクトがありすぎると
タイトル詐欺になるので逆効果になってしまうこともあるので
ほどほどにしておきましょう。
見た目の良い盛り付け
次に、メニューの見た目を設計します。
どれだけこだわりのある料理を作っても、
見た目が、お客さんの希望から大きく外れていると、
注文したお客さんは残念な気持ちになります。
たとえ、簡単な料理であっても、
盛り付け次第で、美味しそうかどうかが変化します。
例えば居酒屋に良くあるメニューで
「きゅうりのたたき」という簡単なおつまみメニューを作るときであっても、
盛り付けは丁寧に、立体感のあるようにしていました。
お客さんは、店側の細部のこだわりまで意識していることは少ないですが、
適当な盛り付けは簡単に見抜かれます。
つまり、お客さんが自然と受け取る第一印象を想定することは、とても重要なのです。
試作メニューはデータを取る
試作品が完成したら、いきなりメニューのひとつとして採用するのではなく、
まずは実験期間を設けることをおすすめします。
実験期間でデータを取ることで、
改善の余地があるかを測定します。
改善の余地どころか、メニューのコンセプトから変更する場合もあるので、
アクセルを踏むには時間が必要です。
実験期間の中で手応えを感じ、
はじめてメニューのひとつとして採用しましょう。
実験期間というクッションを設けずに採用してしまうと、
改善するまでに時間がかかったり、不採用にするまでの判断が遅れたりします。
試作品は常連のお客さんに頼んで、
試食してもらうこともあるそうです。
基本的には、家族や知人など、
身近な人であればお願いしやすいですよね。
身近な人であればあるほど指摘しにくいので、
良いことばかり言ってしまい参考にならないこともあります。
アドバイスをもらえるように心がけましょう。
まとめ
今回は、メニュー開発をする上で重要なことを4項目に分けてまとめました。
一概にメニュー開発といっても、
あらゆる側面からの切り口で作り方が変化するので、試行錯誤が大切です。
料理がお店のイメージを左右するのは言うまでもないので、
なにを一番大切にするかを慎重に考えましょう。
メニュー開発に携わる方の判断材料のひとつになれたなら幸いです。
マーケティング、販売戦略がわからずに常連さんや人に聞いてばかりでは
ものを売る力がないでしょう。
商売人であれば常にお客様の求めるものを把握し
先回りして発信していける力を身につけていかないと
今後の飲食業界での生き残りは難しいでしょう。
飲食店のオーナーの方でも大きく分けて2種類のタイプの方がいます。
- 職人タイプの商品を作りあげれるタイプ
- 集客が上手で商品の販売力のあるタイプ
どちらも身につけることができれば良いのですが
そうもうまくいかない時もあります。
もしも自分が集客に苦手なのかも?
と思う節があれば、その道の専門家に任せてみるのも一つの手です。
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